SBIホールディングスの社債は個人投資家に大人気で、毎回、発売してすぐに完売となります。私はSBIの社債は低リスクだと考えているため、「SBI債」や「SBIホールディングス株式会社無担保社債」を定期的に購入しています。
本記事では、SBIホールディングス無担保社債の買い方、リスク、利息などについて詳しく解説します。
※社債は元本保証ではありませんので、購入する際は自己判断でお願いします
SBIホールディングスの社債とは?
SBIホールディングスが発行する社債で個人投資家に人気なのは「SBI債」と「SBIホールディングス無担保社債」で、どちらも類似しています。違いについては後述しますが、SBI債が1~2年なのに対して、無担保社債は4~6年程度と長いです。
本記事では先日発売された『SBIホールディングス株式会社の第36回無担保社債』を具体例として解説します。
発売から数十分で完売となりましたが、私は運よく購入できました!
第36回無担保社債の概要は下記の通りです。
商品名 | SBIホールディングス株式会社 第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付) |
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発行体 | SBIホールディングス株式会社 |
格付 | A-(R&I) |
期間 | 4年 |
利率 | 年1.280%(税引前) 年1.019%(税引後) |
お申し込み単位(額面) | 10万円以上、10万円単位 |
発行価格・償還価格 | 額面金額の100% |
当社お申し込み期間(予定) | 9/11(月)12:00 ~ 9/21(木)14:00 |
払込期日(発行日) | 2023/9/22 |
満期償還日 | 2027/9/22 |
利払日 | 毎年3/22および9/22 初回 : 2024/3/22 |
発行額 | 1,000億円 |
個人投資家に大人気で、毎回発売直後に完売となります。
では、各項目について解説していきます。
無担保社債とは元利金の支払いを確保するための特別な担保をつけていない社債です。債務不履行になった場合、額面金額や利払いは保証されませんが、倒産した場合、返済順位は株式よりも債券のほうが先なので、株式よりも低リスクと言われています。
10万円以上、10万円単位での購入となるため、少額資金でも購入できます。ただ、100万円単位で購入する人が多いと思います。申し込みの上限金額はなく、先着順です。
SBIホールディングス株式会社の格付けは「A-(R&I)」です。R&Iは日本を代表する格付会社で、R&Iの「A」という格付けは『安定的で信用力が高い』と判断されます。一般に「BBB」以上が投資適格債券とされるため、「A」はデフォルトのリスクが低くかなり安全です。A-と「-(マイナス)」が付いているのは、Aの中でも下に位置するということです。
利率1.019%(税引後)で期間は4年です。利払日は毎年3/22と9/22。毎年この日に利息を受け取ることができます。例えば100万円購入した場合、1年間に約8,100円(税引後)の利息をもらえて、4年間毎年必ずもらえます。
実際にどれくらいの利金・償還金を受け取れるかについては後半で解説します。
円貨建て債券なので為替リスクがなく、決まった額の利金・償還金を受けることができます。外貨建て債券は金利がものすごく高いものもありますが、為替リスクがあり損をする可能性もあります。
満期償還日になれば、元金が戻ってきます。
「SBIホールディングス株式会社無担保社債」と「SBI債」の違い
「SBIホールディングス株式会社無担保社債(社債間限定同順位特約)」と「SBI債」はいずれもSBIホールディングスが発行体です。よく似た社債ですが、社債間限定同順位特約の有無が異なります。
社債間限定同順位特約は発行体が同じ複数の無担保社債の間でそれぞれに不利が生じないように付ける特約のことです。たとえば、同じ発行体から有担保の債券が発行されると既存の無担保債券の保有者は返済の優先順位が下がってしまうことになります。そのようなことが起こらないように、この債券にも同じ担保を付けますと定めたものです。
実際に私たちが購入する際に選ぶポイントとなるのは期間と利率です。一般的に債券は期間が長くなると利率は上がります。SBI債は1~2年と短いのに対して、SBIホールディングス株式会社無担保社債(社債間限定同順位特約)は4~7年と長いものが多いです。もっと長いのも過去にはあった気がします。
無担保社債は利率が高いという点ではよいのですが、拘束期間が長いので、その間に金利情勢が変わり、金利が上昇するリスクがあります。そうなると、社債の時価評価額が下がり、途中で売却した場合には損失が大きくなります。
私は、途中売却はしないのが前提なのと、数年では金利はそこまで上がらないと考えているので4年程度の社債であれば積極的に買っています。このあたりの考えは人それぞれなので自己判断でお願いします。
こんな人におすすめ
- 元本保証でないことを許容できる(発行体が倒産したら元本が戻ってこない可能性)
- 余裕資産がある(途中換金はしないのが原則)
- 株などハイリスクな投資はやりたくないが、銀行よりも高い金利で預けたい
- 為替リスクをとりたくない(円建てなので為替に影響されない)
途中で売却することも可能ですが、市場で売却することになるため、購入した金額よりも低くなる可能性もあります。例えば、約1年前に発売された第31回無担保社債の売却単価は額面の99.09%となっています(価格は変動します)。
SBIホールディングスの債券は大きく額面を割れることはありませんが、一般的には途中売却にはメリットがないので避けたほうがよいでしょう。
実際に購入したSBI社債の利息
第31回SBIホールディングス株式会社無担保社債の利息などを実際のSBI証券の管理画面でみてみましょう。私はこの社債を100万円購入しました。
・保有額面:100万円
・買付日:22/08/29
・償還日(満期日):26/09/09
・利率:1.090%
・利払日:03/09-09 👈3月と9月の9日(3/9と9/9)に利息がもらえる
2023年の利払い状況をみてみましょう!
3月と9月に各4,344円の利息が入金されています。円建てのため為替の影響を受けることなく、4,344円という固定の金額を年2回必ず受け取れます。
100万円預けて、年間8,688円(4,344円×2回)の利息がもらえるので、4年間で合計8,688円×4年=34,752円の利息がもらえる計算になります。
大手銀行の定期預金に100万円預けても利息はたった数十円なので、それに比べるとかなり多くの利息を受け取ることができます。
SBIが潰れなければ償還日には100万円の元本も戻ってきます。SBIが潰れる可能性は限りなく低いので、利率はそこまで高くないものの、銀行に預けておくよりはよいとの考えから私は購入しました。
SBIホールディングス債券の購入方法
「SBIホールディングス株式会社無担保社債」も「SBI債」もSBI証券で購入できます。SBI証券は2023年オリコン顧客満足度ランキングでネット証券第1位を獲得するなど評判のよい証券会社です。
たいていはお昼の12時に先着順で発売されます。毎回30分程度で売り切れてしまうので、12時にはパソコンかスマホでスタンバイして、12時になったらすぐにアクセスして購入する必要があります。
私は頻繁に購入していますが、12時直後は回線が混雑していて購入できません。何度アクセスしても下記のような画面になってしまいます(泣)。
粘り強く、何度もアクセスを続けると繋がります。10分程度でアクセスできれば購入できますが、30分経ってしまうと完売になってしまうこともあります。
債券のページにアクセスできると下記の画面が表示され、「お申込み」をクリックして、画面の指示に従って申し込みを進めます。
目論見書を確認して、注文内容を確認するだけなので、1分もあれば申込みは完了します。
このときは100万円を購入しました。
※SBI証券の口座に購入資金を入れておく必要があります
アクセスができれば、購入するのは簡単です。
まとめ
「SBIホールディングス株式会社無担保社債」や「SBI債」などSBIホールディングスが発行する社債は10万円や100万といった少額から購入できるので個人投資家に大人気です。
元本保証ではないものの、SBIが潰れなければ「元本+利息」が戻ってきます。かなり低リスクの債券です。
資産に余裕があり、少しリスクをとってでも、銀行預金よりは高い利率で運用したい方におすすめです。現在のメガバンクの定期預金の金利は0.002%なので、メガバンクの約500倍の金利となります。
毎年数回程度定期的に発売されるので、SBI証券の口座を持っていない場合は、事前に口座開設しておきましょう。ネットで簡単に開設できます。
>>SBI証券口座開設はこちらSBI債はSBI証券のみで発売されます。SBIホールディングス株式会社無担保社債は他の証券会社でも購入可能です。
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