2024年6月の個人向け国債(変動・10年)の利率は0.69%です。国債は国が発行している債券で、半年毎に利子が受け取れ、満期時は元本が戻ってきます。信用度の高い商品で、元本割れすることはありません。
【情報更新】2024年7月の個人向け国債(変動・10年)の利率は0.72%とさらに上がりました(約12年ぶり)!
変動10年は半年ごとに適用利率(クーポン)が変わる「変動金利」なので実勢金利が上がれば受取利子も増えます。また、発行から1年経過すれば、1万円単位でいつでも中途換金が可能なので、流動性も高いです。
国債は投資商品としては収益性は高くありませんが、ほぼノーリスク(国が破綻しない限り元本割れはない)で運用できるので安全性重視の人におすすめです。現行の利率0.69%だったら定期預金の金利を上回るので、定期預金派の人も国債の購入を検討してもよいでしょう。
個人向け国債(変動10年)に関しては複数の証券会社でキャッシュバックキャンペーンが開催されており、これが結構魅力的です。例えば、1,000万円購入で16,000円のキャッシュバック..など。数百万、数千万単位でお金を動かせる人はそれなりのキャッシュバック額になります。
国債購入のおまけとして現金がもらえると考えるとお得ですね。
個人向け国債とは?
個人向け国債(こじんむけこくさい)は、日本政府が私たち個人投資家向けに発行する国債です。国が資金を調達するために投資家からお金を借り入れる方法の一つであり、返済期日(償還期日)までに国は投資家に元本と利子を支払うことを約束しています。
国債は1万円から購入可能で購入金額に上限はありません。利子は年2回(半年ごと)受け取ることができます。
個人向け国債の種類
個人向け国債の種類には、変動金利型の「変動10年」、固定金利型の「固定5年」「固定3年」の3タイプがあり、適用利率がそれぞれ異なります。
・3年の固定金利型
・5年の固定金利型
・10年の変動金利型
2024年6月現在発売されている個人向け国債の利率は下記となります。
変動10年の直近の利率は4月が0.50%、5月が0.57%でしたので、どんどん上がっています。この利率水準なら安全資産の預け先として十分選択肢になります。
変動10年の利率0.69%は銀行の定期預金よりも高い水準です。今買うなら10年変動金利型がおすすめです!
10年変動金利型の個人向け国債は、実勢金利の動きに応じて半年ごとに適用金利が変わり、その時々の受取利子が増減します。そのため仮に実勢金利の水準が上昇した場合、受取利子が増えることになります。市場金利が下がった場合でも年0.05%の最低利率が保証されています。
個人向け国債(変動・10年)の利率 = 基準金利 × 0.66
▼金利イメージ図
中途換金
個人向け国債は購入後すぐに解約することはできません。解約できるのは1年後からとなります。発行から1年経過すれば、額面1万円単位でいつでも中途換金が可能です。
※発行日から1年未満の中途換金は原則できません
※災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害による被害を受けた場合、又は保有者本人が亡くなった場合には1年未満でも換金可能
中途解約すると「直前2回分の各利息(税引き後)✕0.79685」が差し引かれますが、手数料等はかかりませんので、中途解約しても元本割れすることはありません。
▼中途換金のイメージ図
上記イメージ図の2年1か月後に中途換金した場合、
「元本+1回目の利子+2回目の利子+5回目の利子の1か月分」-「中途換金調整額(3回目の利子と4回目の利子×0.79685)」となります。
財務省のホームページでは中途換金のシミュレーションができます。
参考:中途換金シミュレーション【財務省ホームページ】
どこで買える?手数料は?
個人向け国債は毎月発行され、証券会社、銀行等の金融機関や郵便局で購入することができます。
個人向け国債の募集・発行スケジュールは財務省ホームページで確認できます。
国債はどこで買っても金利は同じで、手数料無料、受け取る利子、その他の条件もすべて同じです。そのため、「国債は〇〇証券で買うのがお得」ということはありません。
しかし、国債を購入する際に金融機関が実施しているキャンペーンに参加するとお得になります。国債購入額に応じて現金が還元されるキャッシュバックキャンペーンが多くの証券会社で頻繁に開催されています。詳しくは後述します。
購入額に応じてキャッシュバック額も大きくなるので、国債を大口購入する場合にはキャッシュバックキャンペーンを利用しましょう!
個人向け国債のメリット・デメリット
▼国債のメリット
- 安全性が高い
- 少額から運用できる(1万円~、1万円単位)
- 手数料無料
- 毎月発行されるので購入しやすい
- 発行後1年経過すると、中途換金可能
- 中途換金した場合でも額面金額を下回らない(元本割れしない)
▼国債のデメリット
- 収益性は高くない
- 中途換金は購入から1年経過後
- 中途換金すると中途換金調整額が差し引かれる
変動10年 個人向け国債 キャッシュバックキャンペーン
多くの証券会社で毎月のようにキャッシュバックキャンペーンが開催されています。
以下は証券会社3社(SBI証券、SMBC日興証券、大和証券)の2024年4月の国債キャッシュバックキャンペーンの情報になります。購入金額に応じてキャッシュバックされます。SMBC日興証券と大和証券はネット証券ではありませんが、いずれもネット経由でも国債を購入できます(ただし、途中で売却する場合は電話が必要)。
購入合計金額 | キャッシュバック金額 | ||
SBI証券 | SMBC日興証券 | 大和証券 | |
50万円~99万円 | 500円 | - | - |
100万円~199万円 | 1,000円 | - | - |
200万円~299万円 | 2,000円 | - | - |
300万円~399万円 | 3,000円 | - | - |
400万円~499万円 | 4,000円 | - | - |
500万円~599万円 | 5,000円 | 7,000円 | - |
600万円~699万円 | 6,000円 | 8,000円 | - |
700万円~799万円 | 7,000円 | 9,000円 | - |
800万円~899万円 | 8,000円 | 10,000円 | - |
900万円~999万円 | 9,000円 | 11,000円 | - |
1,000万円 | 10,000円 | 16,000円 | 16,000円 |
以降100万円増額ごとに | +1,000円 | +1,600円 | +1,600円 |
↓ | |||
(例)5,000万円 | 50,000円 | 80,000円 | 80,000円 |
(例)1億円 | 100,000円 | 160,000円 | 160,000円 |
国債を買うついでのおまけだと考えると、これだけもらえるのは嬉しいですね!
個人向け国債は1万円単位で購入でき、購入金額に上限はありません。それぞれのキャンペーン詳細は下記公式サイトで確認できます。
参考:【SBI証券】個人向け国債デビューキャンペーン(2024年6月)
参考:【SMBC日興証券】個人向け国債キャンペーン(2024年6月-7月募集)
参考:【大和証券】個人向け国債キャンペーン(2024年6月)
★50万円~499万円購入する場合
SBI証券でキャッシュバックが受けられます。ただし、2017年以降に個人向け国債キャンペーンの対象となったことがない人が対象となっています。
★500万円~999万円購入する場合
SBI証券とSMBC日興証券でキャッシュバックが受けられますが、SMBC日興証券のほうが2,000円キャッシュバック金額が多いです。
★1,000万円以上購入する場合
SMBC日興証券も大和証券も購入金額1,000万円で16,000円キャッシュバック(利回り0.16%)です。以降は100万円増額ごとに+1,600円追加(上限なし)です。例えば、5,000万円購入なら80,000円キャッシュバック、1億円購入なら160,000円キャッシュバックです。
私は上記3社の証券口座をいずれも持っていますが、債券はSMBC日興証券で購入することが多いです。理由としては、SMBC日興証券には預け入れ資金残高に応じたステージがあり、ステージが上がるほどIPO当選確率がアップするためです。
国債のキャッシュバックキャンペーンは様々な証券会社で頻繁に開催されているので、国債購入を考えている方は証券会社の口座を開設しておきましょう。口座開設や口座維持費用などは一切かかりません。
国債購入だけを考えるのであれば、どの証券会社を使っても同じですが、NISAなども始めるのであればSBI証券がおすすめです(手数料が安いなどメリットが多いため)。
上記以外の証券会社でも、国債のキャッシュバックキャンペーンをやっています。キャッシュバック金額はSMBC日興証券と大和証券が1番大きいですが、自分が利用している証券会社があれば、そこを利用するのもよいと思います。
下記証券会社のキャッシュバックは、1,000万円で14,000円(利回り0.14%)です。詳しくは下記公式サイトでご確認ください。
参考:野村證券:個人向け国債キャンペーン(~6/28)
参考:みずほ証券:個人向け国債キャンペーン(~4/30)
参考:岩井コスモ証券:個人向け国債キャンペーン(~6/28)
★キャッシュバック時期
キャッシュバックは多くの証券会社で購入月の翌々月に口座に入金されます。私は4月にSMBC日興証券で国債を500万円購入しましたが、6/6にキャッシュバックの7,000円が入金されました(SMBC日興証券では4月も同様のキャンペーンが開催されていました。)。
まとめ
個人向け国債(変動10年)の利率0.69%まで上がっています。購入後1年間は解約できない点は注意が必要ですが、ほぼノーリスクでこの利率だと定期預金よりも優位です。
これまで安全資産は定期預金や社債をメインにしていましたが、今の個人向け国債の利率なら国債を買い増ししてもよいかなぁと考えています。SMBC日興証券は6~9月まで国債キャッシュバックキャンペーンを実施するようなので、買うとしたらこの間に日興で買う予定です。
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